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Directed and Produced by
純谷吉松(Itoya Kichimatsu)


■2004年12月のニュース一覧
▼[2004.12.29]iTMSと今後
▼[2004.12.27]undead myself
▼[2004.12.25]次買うパソコン
▼[2004.12.23]変わらぬ星空
▼[2004.12.21]疾走する道
▼[2004.12.19]iPodの遂行する役割と訴求的問題
▼[2004.12.17]フリッカー日和
▼[2004.12.15]世界を読むために
▼[2004.12.13]安心感のあるお店
▼[2004.12.11]no wire to beat
▼[2004.12.09]ここで生きていく
▼[2004.12.07]なにに金を払っているのか
▼[2004.12.05]実のある自害
▼[2004.12.03]だから,BT
▼[2004.12.01]キミの心がみえる

■2005年01月のニュース一覧
■2004年11月のニュース一覧

 
[2004.12.29]
  iTMSと今後


 ▼DRM: 'end run on fair use'(p2pnet.net)【英語】
  http://p2pnet.net/story/3388/


 5年,10年とこの地をみてきて,結局なにもできないような人間は,殺してしまってよい。きちんとしたあしたを,作り上げよう。

quote:デジタル権利管理(DRM)はさらに複雑になっており,シリアル番号やプレイヤー上での情報を埋め込んでいる。それによって無効なコピーを阻害し,特定のプレイヤー以外を破壊する行為を行える。製品をリリースする側はユーザーがその規約に同意していると云うが,結果的にほかのコピープロテクトを使用した製品を購入する権利を奪っている。

 記事にもあるが,開けるためのドライバーがないなら,そのねじは誰も使わない。当然のことだ。開けることができ,閉めることもできるねじだからこそ,誰もが使う。iTunesとiPodでしか開けられないようなねじは,欠陥品である。どのドライバーでも開けられるようにするべきであるし,そうしないのなら存在価値はない。アップルがそれを提供しないのなら,ほかの人間が提供するだけだ。すでにhymnもあるし,FairKeysもあるし,iOpenerもあるし,JHymnもある( ,そのほとんどはDMCAを回避するため,ファイル内のユーザーキーについては削除せずに残している)。これらによって,iTMS(iTunes ミュージックストア)で購入した曲はいろんな音楽プレイヤーや携帯プレイヤーで再生できるようになって,やっと役に立つ存在になってきている。DVDビデオがDeCSS普及後に一般的になったように,iTMSはやっと生きる資格を得たと云っていい。

 ウェブページがなぜこれほどの興隆を極めているかの理由は簡単だ。すなわち,どのブラウザでも大差なくみられるからに尽きる。もちろん小さな個性はあって当然だが,基本的にはIEでしかみられない,ファイアフォックスでしかみられないというウェブページは,やはり欠陥品である。音楽ファイルでも動画ファイルでも,それは同じ。間口を狭めるだけにしか存在意味がない著作権なら,根本的にない方が世の中のためであり,これから生まれてくる多くの作品のためになる。iTMSの普及でそれをきちんと認識できた,2004年だった。



 
[2004.12.27]
  undead myself


 ▼Cloned kitten sold for $50,000(The Register)【英語】
  http://www.theregister.co.uk/2004/12/24/cloned_kitten_sold/


 ↓のGSCなんだけど,日本語のページもあったりする。日本人からの問い合わせが,多いのかな?

quote:カリフォルニアのジェネティック・セービングス&クローン社(GSC)が,オスの子猫のクローンを5万ドルで販売した。テキサス州の女性が,9月に死んだニッキーという猫の遺伝子を引き継いだクローンである,リトル・ニッキーと云う名前の子猫を購入。この子猫は外観,気質,振る舞いとも,ニッキーに似ていると云う。GSCは2005年に,排卵を行うので猫よりも難しい犬のクローンを誕生させることを予定している。

 asahi.comの記事もある。結局のところ。似ているかもしれないけど,違うのは当然,と云う感じのようだ。だからまったく同じものを望む人の要望には応えられない。死んだあの人をそのまま生き返らせるのには使えない。まったく同じでないのなら,別の人や別の猫に出会うことを選んだ方がよいとも思う。似ていたとしても,結局違うのなら。

 近い将来には,まったく同じ人や猫を作成することも可能にはなるだろう。別におかしなことぢゃない。少しだけ違うものを作るよりも同じものを作る方が簡単だ。自分のクローンを作る権利を認めるかどうかは,自分だけに与えられることになる。自分のクローンが役に立つことは当然あるし,他人に任せなくてよいという安心感は強い。クローンをネットワーク上に配置し,いつでもコミュニケーションを取って生きていくことも可能だ。そして社会構造は,クローンが存在することを基として成り立っていく。と,うちの猫は申しております。



 
[2004.12.25]
  次買うパソコン


 ▼Emerging technologies update(Computerworld)【英語】
  http://www.computerworld.com/hardwaretopics/hardware/story/0,10801,98346,00.html


 当欄ではいつもムダにずっと先の未来の話はするけど,きょうは来年再来年のお話。

quote:イーサーネット速度の進歩が進んでいるなか,未来の技術への更新も始まりそうで,PCIエクスプレス,802.11gの導入が加速するだろう。しかし,ブルートゥースは普及が遅そうだ。84Mbpsの速度を持つ無線LANの802.11gは11Mbpsの802.11bとの互換性を持ち,コンシューマーに普及している。が,ビジネス用途ではまだ802.11bが強く,それ以上の帯域幅が必要ないからと云うアナリストもいる。だが技術が成熟してきたので,企業も802.11gへの移行を行うだろう。次の4倍の速度を持つ802.11nはまだ開発途上で,2007年前には登場しない。

 そういえば先日のPCWorld.comの記事には,来年(2005年)にパソコンを買うことを予定している人は,2006年に延期した方がよいとあった。次期ウインドウズOSのロングホーンに基づいた64ビット・アプリケーションや,ブルーレイ,またはHD DVDの光学式ドライブも2006年になる。また,インテルもAMDも2005年末にはデュアルコアチップ(ふたつのプロセッサを持つチップ)の発表があり,ペンティアム4チップのキャッシュメモリやアスロン64のクロック周波数の増加も進み,でも肝心の本質的な変化となる64ビットOSへの移行は,MSが64ビットウインドウズXPを2005年始めとしているが(ITmediaの記事),まぁ遅れると予想されている。PCWorld.comの記事では,PCIエクスプレスは2005年に多くの製品が出ると予想していて,まぁ落ち着く2006年にパソコンを買うのが正しいと述べている感じ。

 結局のところ,いますぐ必要と云うなら止めないが,これから先ずっと使い続けるパソコンを買うなら,来年ではなく再来年がいいという結論になりそうだ。だが,先日知り合いのパソコン購入に付き合ったのだが,やっぱり安くなったもんだなぁと云うのが正直なところ,マックも含めて。これならパソコンを何年も何年も使い続けずに,買い替えを早くする人も多いだろうな。ネットワークデバイスとしてネットワークにフィットした機能をどんどん組み込んでいくためにも,パソコンの買い替えサイクル促進は,役に立つのでうれしいことだ。



 
[2004.12.23]
  変わらぬ星空


 ▼'Horoscopes' is AOL's most searched word(The Register)【英語】
  http://www.theregister.co.uk/2004/12/14/aol_most_searched_2004/


 「星を見るのが好きだ/夜空をみて 考えるのが/何より楽しい/百年前の人/千年前の人/一万年前の人/百万年前の人/いろんな人が見た星と/ぼくらが今見る星と/ほとんど変わりがない/それがうれしい」(ビートたけし『嘲笑』)。

quote:米国のAOL社の検索エンジンで,今年たくさん検索されたキーワードの上位3つは,「星占い(horoscopes)」,「歌詞(lyrics)」,「髪形(hairstyles)」だった。もっとも検索された人物名はブリトニー・スピアーズ。もっとも検索されたニュース・トピックスは,当然だが米国大統領選。もっとも検索されたデバイスは,携帯電話,デジカメ,そしてiPodも含んだMP3プレイヤーの順だった。

 この季節になると,今年もっとも検索されたキーワードはまた2ちゃんねるでした,なんて記事にお目にかかったりするんだけど,それはただ単にURLを打ち込むのが面倒でサイト名で検索しただけやろと思う。わたしは理解できないけど,普通の人はヤフーとかグーグルとかに行って「2ちゃんねる」で検索し,検索結果をクリックして2ちゃんに行く方が楽なのだと云う。不思議だ。それと比べると明らかに世相を反映していると云えそうな,AOLの検索キーワードの結果発表。ただ,一般的な言葉の1位がホロスコープと云うのは,??? ホロスコープと云う言葉が入ったなにかが流行ったりしたのだろうか。謎だ。

 「レーガン元大統領の奥さんは星占い好きで,元大統領の政策の大半は星占いで決められていた,なんてジョークをよくきく。占いを求める時代は,おおむね不幸な時代だと云われることもある。不確かななにかに運命をゆだねようとする,それは確かに弱い生き方と感じるかもしれない。けれど,ずっと変わらない星がなにかを知っていると感じるのは,科学的ではないけど,不思議なことぢゃない。何万年経っても変わらない星座が輝く夜空は,きっとなにかを知っている。うかつに信じることなんてできない,気持ちをゆだねることなんてできないワイヤードだからこそ,ホロスコープの結果は,小さな真実をひらめかす。ワイヤードの星空は,きっと,誠実にあしたを知っている」。



 
[2004.12.21]
  疾走する道


 ▼The Death of Suprnova(Zeropaid.com)【英語】
  http://www.zeropaid.com/news/articles/auto/12192004d.php


 後ろを振り向く必要などない。ネットワークには,前しかないのだ。だから永遠に疾走を続けることができ,後ろにいる人間は,いずれのたれ死ぬだけだ。

quote:強大なトレントサイトのひとつ,スーパーノヴァ・オルグ(Suprnova.org)に次のメッセージが掲載された。「スーパーノヴァは閉鎖します。この決定はとても残念だが,ほかに方法はなかった。ありがとう,そして,さようなら」。ビットトレントの出始めのころから,スーパーノヴァはもっとも有名なトレントサイトだった。が,米国映画協会のビットトレントクライアントとトレントサイト殲滅の犠牲となった。悲しみに暮れるが,ナップスターがなくなったあとに新しいピア・トゥ・ピアファイル共有がたくさん登場したことを思い出したい。いまは,スーパーノヴァに乾杯。

 はた目でみてて,なんでスーパーノヴァのようなサイトが維持できているのか,不思議で仕方なかった。特に最近,ビットトレントの隆盛が報道されることが増え,その記事のなかでもトレントサイトのひとつとして名前が記されていることが多くなって,これだけ表に出れば矢面に立たされて当然と云う感じもする。ビットトレント自体,匿名性があるわけでなく,しかもトレントファイルへのリンクを集めているトレントサイトがないと,使い始められない。そこを潰せば,ファイルのやり取りはなくなる。ファイル本体ではなく,そのインデックスファイルへのリンクなんだからええやろと云う考えもあるみたいだけど(今回も逮捕されて閉鎖と云う流れではないようだし),とにかく基を潰せばよいだけなので,対策する方も楽と云えば楽だ。

 が,わたしがいちばん利用しているトレントサイトもいまのところ生き残っているし,ほかにもいくつかある。ナップスターのときも,カザーのときも,そして今回のビットトレントも,いつも潰そうとする人間はうしろからしか行動を起こしていない。そして,たぶんその状況は今後も変わらないことが予想でき,いずれ米国でもnyのように後ろが少ない(気を付けて使えばぼろが出ない)ソフトも出現してくることになる。後ろから追うことしか考えられない人間には,疾走し続ける人間を止められる日は来ないのだ。そして,スーパーノヴァのフォーラムで提案が出て開発が進められていた,エクシームと呼ばれるトレントサイトを必要としないビットトレントネットワークの開発も(Zeropaid.comの記事),加速しそうだ。疾走は,永遠に続く。



 
[2004.12.19]
  iPodの遂行する役割と訴求的問題


 ▼Playboy turns up the heat with iBod(The Register)【英語】
  http://www.theregister.co.uk/2004/12/17/playboy_ibod/


 エロ画像をみるために,iPodを買いましょう。

quote:わたしたちは,プレイボーイ誌によってiPodフォトのユーザー用に提供されている無料のソフトポルノ画像についてレポートできてうれしいです。iBodと名付けられたこのサービスは,「退屈な通勤時間,さっさと終わって欲しい授業時間を有意義に過ごせる」ための25枚の写真をダウンロードできる。

 わははは。アホだ。iPodの警告の画面で表示される画像を変更できるportableaudio.engadget.comのページも笑ったが(via Tentative Name.),プレイボーイの方は直接的過ぎて笑える。別になにか特殊なことをしているわけぢゃなく,ふだん画像を同期しているフォルダをiBodのサイトから落とした画像のフォルダにしてネと云ってるだけ。

 画像は普通のJPEGなので,別にiPodを持ってない人でもみることはできる。ただ,このiBodで配られている画像は,440×352ピクセルだったりして,この大きさがiPodフォトのディスプレイにはちょうどいいのかな。知らんけど。なにはともあれ,ウェブセンス社のページによると,エロサイトの数は2000年に8万8千だったのが,現在では160万になってるのだと云う。iPodも同じ用途に使われるのは当然で,なにもおかしいこっちゃないんだけど。さて。いままで散々iTunes,iPod関連のソフトの開発を潰してきたアップルさんは(過去記事),エロPodの使用はOKですか,ハハ〜ン?



 
[2004.12.17]
  フリッカー日和


 ▼ブロガーに人気の写真共有サイト『Flickr』(WIRED NEWS)
  http://hotwired.goo.ne.jp/news/culture/story/20041213203.html


 フリッカーは英語である点を除けば,非常に使いやすく,ユーザーの楽しみを満足させるサービスになっていると思う。わたしも,ほかの人の写真を,存分に楽しんでいる。

quote:カナダのルディコープ・リサーチ&ディベロップメント社が提供するサイト,フリッカーは,写真のオンライン投稿ができるほか,写真を簡単に共有するための多くの機能を備えており,フリッカーのメンバーは誰でも,ほかのメンバーの撮った写真を利用できる。また,写真にコメントを付けられるところから,ソーシャル・ネットワーキング的な要素も生まれやすい。写真にはタグ(キーワード)を付けることもできる。タグが検索されることで,古い写真でもほかの人にみてもらうことができる。

 「フリッカーの写真に,その人は写っていた。女性,まだ20代の女性だ。昔,会ったことがある人なんだけど,誰だかはわからない。どこで会ったのか,いつ会ったのか,確か話をしたこともある気がするんだけど,どんな話をしたのかもわからない。その写真をアップロードしたユーザーのハンドルや顔写真をみても,誰だかわからない。たぶん,知らない人だろう。コメントを付けたり,フリッカーのユーザー同士ならコンタクトを取れるので,メールを送ってみてもいいんだけど,そもそも誰だか思い出せないのではそんなこともできない。気になって,鬱々と気持ちでいた日暮れ時,枯れ葉の落ちきった樹の下で,遠くに小学校がみえたときに思い出した。ああ,小学4年生のときに好きだった,ボクの初恋の人だ」。

 「わたしが家から出なくなって,数ヶ月が経った。引きこもりと云われて否定する気もなく,必要な情報はすべてネットワーク上から得ているし,買い物も友人などと会うのも自分の作ったものをほかの人にみてもらうのも,すべてネットワーク上ですんでいる。そして,風景をみることも。フリッカーの最近の写真のページには,アップロードされた写真がリロードするたびに次々表れる。行ったこともないところの風景,どこだかもわからない街並み,たぶんリアルで会うことなんて一生ないような人々。ひとつの写真をみているだけで,何十分も空想を広げられる。リアルの自分の世界は狭いけど,ワイヤードの自分の世界は広い。もっと多くの風景が,わたしを待っている」。(余談。Flickr: Photos from itoya



 
[2004.12.15]
  世界を読むために


 ▼Google to scan books from five major libraries(USATODAY.com)【英語】
  http://www.usatoday.com/tech/news/2004-12-14-googlebrary_x.htm


 ──とある図書館で本に魅せられ,すべての本を読みたいと住み込みで働き出した女の子がいました。朝から晩までずっと本を読みふけっていたのですが,ふいに検索すると,自分の知らない,興味深い本ばかりが出てきます。ひとつの図書館の本の中身をすべて頭に入れたって,得られるものは限られている。世界は,もっと広い。世界を読むために必要なことは…──。

quote:グーグル社は,同社の検索エンジンで5つのメジャーな図書館の蔵書を検索できるようにする計画を明らかにした。ミシガン大学スタンフォード大学の図書館は,すべての図書を提供することに合意している。「これによって世界は変わる」と述べるのは,グーグルとともに働くミシガン大学図書館員のジョン・ウィルキン氏。「これで図書館がいらなくなるのではと心配する人もいるが,図書館と云うものを再生し,より大きな意義をもたらすことになる」。ミシガン大学の図書館だけで,700万冊の書籍がある。グーグルは6年以内にそのスキャン作業を行うことを望んでいる。

 図書館と云うのは不思議な存在だ。本は買うものと当たり前のように意識にすり込まれているけど,図書館で無料で借りてほとんどをすませている人だっているだろう。たとえば,いままでに発売された音楽CDを収集し,無料で貸し出すような施設があったとしたら,変ないいがかりを付けてくる人がいるのは予想できる。ウェブ上で数千万冊をキーワード検索できるようになる今回のグーグルの発表は,そんなくだらない足枷をできる限り取り除いて,本の存在価値を高めるという意味で,インパクトのあるものだ。

 本の情報がエライと考えている人間が世の中にはいるようだが,そんなことはない。ウェブの掲示板への書き込みと本や雑誌に書かれている文字に,少しも上下はない。どちらも等価値でしかなく,貴賎の区別などあり得ない。それをわかって,このグーグルの申し出に応えた図書館の意向は,素晴らしい。もちろん,グーグルは一部の書籍のみせ方にロックはかけるが,ともあれ検索でき,その結果を表示できることは,すべての情報を詰め込むべきネットワークの指向を促進させる。必然の道であるが,歩みの遅い現実をぶち壊す,よい起爆剤である。音楽は,動画は,いつ同じ意向を持てるのかな? と鼻で笑って,グーグルで本を楽しもう。



 
[2004.12.13]
  安心感のあるお店


 ▼Amazon UK rents DVDs(The Register)【英語】
  http://www.theregister.co.uk/2004/12/09/amazon_dvd_rental/


 日本のアマゾンについては発送日が適当過ぎと云われるのをたまにきくけど,うちだと深夜に注文したものが翌日午前中に届いたりもする。なので困ったことは一度もない。謎なお店だ。で,安心感は強い。

quote:英国のアマゾン.co.ukは,DVDレンタルサービスに参入した。月額7.99ポンド(約1600円)で月に4つ(一度に2つまで),月額9.99ポンド(約2000円)で月に6つ(一度に3つまで)のDVDを借りることができる。アマゾン.co.ukのカントリー・マネージャー,ロビン・テレル氏は「このサービスは顧客に,アマゾンの幅広い選択肢とほかと比べられないオンライン経験を与えられる。すでに多くのユーザーは支払い情報を登録しているので,ワン・クリックで借りられる」と述べている。

 日本のアマゾンも次々と新しい商品の販売を始めているが,アマゾン・コムをみてると,もう売ってないのは食料品ぐらいなんぢゃないかと思うほどの商品量になっている。楽器とか映画のチケットとか自動車とか(自動車は提携している別サイトだけど)。あとなんだかよくわからないのがレストランのページだ。レストランのメニューのスキャン画像が載っていて,その表記をキーワード検索できる。別にアマゾンで予約をするようにということもなく,予約とかは直接電話してねと電話番号が書かれている。情報掲載もタダのようだし,直接的な収入にはつながらず,単なるアマゾン・コムに来る客を増やすためのサービスみたいなんだけど。

 英国アマゾンのDVDレンタルは,日本でも始められそうな感じがする。ほかにもDVDレンタルを行っているサイトはあるみたいだけど,アマゾンでやってるなら利用するかもしれないなぁと思ったりもする。なんとなく,強く感じる安心感は,不思議なものだ。もちろん,アマゾンで困ったことが起きたことがある人もいるのかもしれないけど,個人的にはこれからもどんどんサイトを大きくしていって欲しいと思っている。あっさり崩れることが多い,ネットワーク上でのこの安心感が,維持され続ける限りは。



 
[2004.12.11]
  no wire to beat


 ▼Sunglasses-plus-MP3 player are anything but a bargain(USATODAY.com)【英語】
  http://www.usatoday.com/tech/products/gear/entertainment/2004-12-10-oakley-mp3_x.htm


 ソニーがカセットテープを入れて聴くウォークマンを発売したのは1979年だと云う。四半世紀も経つのに,いまだにニョロニョロもつれるケーブルをみんな引きずっているのは,誰のせい? まぁ度々ワイヤレスのヘッドフォンを付けて売ってもいるんだけど,さっぱり普及しなかった。でもブルートゥースか,はたまたメガネと一緒なら(^^ゞ大丈夫なのかなのか。

quote:オークレイ社のデジタル音楽プレイヤー内蔵サングラスは,抜群の携帯性であなたの耳に直接音楽を響かせてくれる。しかも,目を紫外線からも守ってくれる。この製品が100ドルほどなら,市場にあるフラッシュメモリ・携帯音楽プレイヤーに割って入れるかもしれないが,256MBメモリ搭載で495ドル,128MB搭載で395ドルと割高だ。だが,もつれるイヤフォンケーブルがなく,回転するイヤフォンスピーカーがメガネのツルの部分についていて耳に接続できる。だが,ランニングなどすると動いてしまうことがあり,密着度はよくない。パソコンとはUSBケーブルで接続でき,MP3,WMAなどのファイルをドロップするだけで再生できるようになる。

 わらた(^^ゞ。でも欲しい。でも高いよ。オークレイ・サンプというこの商品,なんか公式サイトをみてても笑ってしまう。11月5日に行われたと云う発表会の写真のページもあるんだけど,まぁ実際のところ耳に髪がかかっているとただのサングラスにしかみえず,ツルからニョキッと耳の穴にインフォンを差していてもさほど違和感はない気がする。ツルがすごく太いのも,まぁそんなサングラスだと思えば違和感がない気がする。とりあえず,生でみてみたい。

 ワタクシゴトだけど,携帯電話のノキア7600過去記事)とブルートゥース・ヘッドセットのHS-4W過去記事)を携帯音楽プレイヤーとして常時使用している。HS-4Wは片耳しかないのでステレオでは聴けないのだけど,別に周りの音を一切遮断したいと思ってないので問題ない。歩きながら自分の音楽が聴こえていればそれでいい,邪魔なケーブルもないのですごく自然に音楽を聴いていられる。そう考えると,このオークレイ・サンプもその傾向にぴったりはまる商品だったりする。欲しいよ。でもやっぱり高いよ(^^ゞ。



 
[2004.12.09]
  ここで生きていく


 ▼現実よりも「デジタルな生活」がリアルな人々(WIRED NEWS)
  http://hotwired.goo.ne.jp/news/culture/story/20041206207.html


 「けんかもする,嫉妬もする,欲情もする,激情もする。ブログで,メールで,チャットで,スカイプで」。

quote:ナップスターリゼーション・オルグというブログを作成しているメアリー・ホッダー氏の生活は,すべて画面のなかで完結する。どこへ行くにもノートパソコンを持ち歩いて,Wi-Fi接続できるカフェへと移動を続ける。映画もテレビ番組もネットからダウンロードし,書籍を除くほぼすべてのテキストはRSSで入手する。どこでも携帯電話やノートパソコンを経由してネットへの接続を確保し,「ネットがすべてだ」と語る。

 「いまだに直接会って話をしなければいけない,なんて馬鹿げたことを本気で云ってる人がいるのに,うんざりする。たかだか100バイトほどの文字量ですむことを,何百円もバス代と電車代をかけ,わざわざ着飾って会いに行き,礼儀の挨拶と愛想笑いで聞くはめになるなんて,愚かにもほどがある。メールでもチャットでもスカイプでもいい,それですませれば,互いにもっと有意義な時間を過ごせるのに。会いたくなったら会えばいい。直接顔を会わせなければ始まらないなんてことを考えてる人は,よっぽどムダな人生を過ごしたいのだろう。そんな人間につき合う必要など,カケラもない。

 メールやチャットでは相手のうそを見抜けない,直接顔を会わせればうそを見抜けることがある,なんて云ってる人間は,掲示板のうそを本気にし,顔を真っ赤にして荒らしのような書き込みを続けてBanされるような人だ。そしてそんな人は,結局顔を会わせたってうそを見抜くこともできない。わたしには,ネット上で彼氏彼女の間柄の人がいる。その人と,リアルで会ったことはない。恋愛に身体が必要なんて思考は,100年前の遺物だ。わたしは,その人の言葉,その人との接続で,自分が生きていられることを知っている。それが普通であり,最高の幸せである。だから,わたしはずっと,ここで生きていく」。



 
[2004.12.07]
  なにに金を払っているのか


 ▼若年層のネット移行で、紙媒体の新聞・雑誌が絶滅する?(WIRED NEWS)
  http://hotwired.goo.ne.jp/news/business/story/20041206106.html


 本や新聞やソフトやゲームやCDやDVDを売っている人間は,生き続けたいのならあしたからのことを考えるべきだ。もう誰も,商品に金を払ってなど,いないんだから。

quote:若者は紙に印刷された新聞や雑誌を読むことに関心を示さなくなっている。活字離れが進んでいるからではない。その反対に,若者の多くはウェブ上の情報をむさぼるように読んでいる。RSSなどを利用して無料で効率的に情報を収集し,世界のあちこちからの多様な視点を知ることを楽しんでいる。

 テキストもソフトウェアもゲームも音楽も動画も,売り物として成り立っているものなど,すでにひとつもない。1000円や5000円で売っていたとして,本当に1000円や5000円の価値があるものは,もうすでにこの社会には存在しない。1000円や5000円を払わなければ,手に入れられないからと金を払っている人間は,ひと言ですますならアホだ。きょうを,そしてあしたからを生きる資格がない間抜けさだ。ではいまそれを知っている人は,なぜ,本や新聞やソフトやゲームやCDやDVDを買っているのだろう。それは,その商品にそれだけの金銭的価値があるから購入しているのではない。人々は,欲しいと云う気持ちに金を払っているだけだ。

 街角でポケットティシュを配っていることがあるが,そのポケットティッシュを欲しくもない人間が金を出して買うわけがない。30円の価値があるからと30円を払えと云ってもムダだ。だが,欲しいという気持ちがある人は,金を払っても惜しいと思わない。テキストもソフトもゲームも音楽も動画も,それと同じだ。製本された本にブログのテキストよりもエライ点なんてひとつもなく,店に並ぶDVDにDVDISOのファイルよりエライ点もひとつもない。逆に,自由にネットワーク上を行き来できない分,本や新聞やソフトやゲームやCDやDVDは劣るものでしかない。劣るものは消える。それは,必然でしかない。それらが店に売り物として並ぶのは,あと数年だ。



 
[2004.12.05]
  実のある自害


 ▼IBM's PC business reportedly for sale(Computerworld)【英語】
  http://www.computerworld.com/hardwaretopics/hardware/story/0,10801,98035,00.html


 20年前,IBMにハンマーを投げつけて社会を変えようとしたのは,アップルだった(過去記事)。だがIBMはいま,自らの脳髄をハンマーでぶち壊して,将来をみすえている,感じがする。

quote:IBM社が中国最大のパソコンメーカーであるレノボ・グループ社などに対し,パソコン事業の売却を進めているとニューヨーク・タイムズ紙が報じた。1981年から続けてきたIBMのパソコン事業はずっとIBMのビジネスの基礎だったが,ここ数年は影が薄い。現在IBMのパソコン出荷台数はデル社ヒューレット・パッカード社に次ぐ3位だが,「IBM社は1位,または2位でビジネスすることを好み,3位は好きではない」と述べるアナリストもいる。また,パソコン事業の売却は愚かで意味がないと述べるアナリストもいる。

 つい先日,ガートナーが2007年までにパソコンベンダートップ10社のうち,3社がパソコン事業から撤退すると報じていた(Sankei Webの記事)。その矢先のIBMのこの動きは,偶然すぎると云えば偶然すぎる。わたしはIBMのパソコンを使ったことがないけど,日本のパソコン市場をNECのPC-98から世界標準となるDOS/Vに激変させた張本人であるIBMもみていたし,なにより真紅パッドもといシンクパッドが消えると云うのも感慨深い。

 1984年にアップルにビックブラザー扱いされたほどの勢力を誇っていたIBMがパソコン市場から消えるというのは,やはり大きな状況の変化を表すものだろう。だが個人的な考えでは,いまのうちにパソコン販売から足を洗うのは非常に賢いと感じる。数年後には,パソコンのなかは空になる。ハードディスクも必要ないし,各デバイスも最低限の構成でよくなり,あとはネットワーク上にすべて置換される。中身が空なんだから,価格も数千円程度になる。そんな日用品が世界的なビジネスとして成立するわけはない。IBMはネットワークをよく知っており,あのときのパソコン撤廃は最高の正解だった,と,将来思い起こされることになるだろう,きっと。



 
[2004.12.03]
  だから,BT


 ▼BitTorrent servers under attack(Zeropaid.com)【英語】
  http://www.zeropaid.com/news/articles/auto/12022004b.php


 いろんなOSで利用でき,低スペックのパソコンでも問題ない。匿名性はないが,汎用性は備えている。だから,BT。

quote:ビットトレント(BT)のネットワークのハブとなるトラッキングサーバーであるロキトレントなどが,次々とサービス拒否(Dos)攻撃を受けた。BTでは,ファイルのどの部分を誰が落としたかをトラッキングサーバーが管理しているため,トラッキングサーバーがダウンすると,ファイルのダウンロードができなくなる。攻撃を受けたのは,ロキトレントだけでなく,ほかのトレントサイトも犠牲になったようだ。

 ワタクシゴトだけど,ここ数日BTでバコバコファイルを落としている。nyやmxから乗り換えたわけぢゃないけど,米国のファイルならBTがもっとも早く入手できる。そしてファイルの種類もエラク多い。米国のテレビ番組や英語のソフト(マックOS Xのソフトだと日本語も最初っから入ってることが多いけど),米国の音楽など,ファイルの種類はかなり驚かされる。よい,自分好みのファイルがあるトラッカーサイト( )さえみつけられれば,もっとも楽なファイル入手手段となっているごちそうさま。

 さて,そのありがたい限りのトラッカーサイトに対するDos攻撃。どのような意図があっての攻撃なのか,さっぱりわからないのだが,BTに不満を持っている人なんて著作権がどぉこぉ云っている人たちだけだろうし,そんな人たちなら攻撃なんかしなくても訴訟に持ち込むはず。トレントサイト同士のいがみ合いとか,トレントサイト管理人への個人的ないやがらせとかぐらいしか考えられない。もうちょっと情報が出てくるのを待ちたい。



 
[2004.12.01]
  キミの心がみえる


 ▼中国、開花を待つブログ 政治はいまだテクノロジーよりも優位(asahi.com)
  http://www.asahi.com/english/svn/gillmor/TKY200411270145.html


 ボクの心は,みえますか?

quote:ウェブログはいまの時代の課題について議論するおあつらえ向きのメディアのなかで,重要な役割を果たしている。だが中国では,ある種の慎重さが支配している。政府は偏執的な監視を続け,ネットを操作し続けている。ブロガーはブログになにかを投稿する前に,まずそれが危険かどうかを考える。政府によって閉鎖されたブログはたくさんあり,ここに至って言論の自由の限界にあえて挑戦するようなサイトはほとんどない。

 「『だれもボクのことなんかわかってくれない』。子どものときは,ずっとそう思っていた。でも,いつからだろう,そんなことを思わなくなったのは。いろんな人と一緒にいることがあって,ほかの人のことをわかることなんて,そもそも無理なんだと云うことを知っていった。自分の心は自分で知ることができるが,他人の心は,いつも混沌としている。捕まえたと思っても,それは結局心のオマケみたいなものでしかなく,本当の心,は垣間みることもできない,誰にも触れられない場所に沈んでいる。人の心は,いつもそんなものだ。それがわかったから,自分のことをわかって欲しい,全部知って欲しいなんてことも思わなくなったのかもしれない。

 ブログがあれば,その人のことがわかる,と云うのは間違いだ。記事にもあるように,中国では牢獄に入れられる危険を冒してまで,わざわざ自分の政治的な主張を書き続けるような人などいない。そして,言葉は常に自分の心をそのまま映す道具ではない。自分の心と異なることをテキストで表すことで,本当の自分の心は安らかになれる,こともある。でも,ブログのテキストがうそであっても,作り物であっても,その人の心の底の混沌のなにかが,うっすらと表れていることはある。その人のすべてをわかることなんてできないけど,かすかに表れている,心象,それを感じ取れれば,この世界は少し生きやすくなる」。



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